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女優G・パルトロー、A・ジョリーさんも被害公表 ワインスティーン氏セクハラ

米ハリウッドの大物映画プロデューサー、ハービー・ワインスティーン氏(65)が女性従業員に性的嫌がらせを繰り返し、自身の映画会社から解雇された問題で、今や大スターの地位を確立した女優たちも、若いころにセクハラ被害にあったと公表している。さらに米誌ニューヨーカーは10日、ワインスティーン氏に性行為を強要されたという複数の女優の話や、同氏が女性をホテルの部屋に誘う様子を録音した警察音声を記事で伝えた。

女優で監督のアンジェリーナ・ジョリー氏、女優で実業家のグウィネス・パルトロー氏は10日付の米紙ニューヨーク・タイムズ記事で、自分たちも駆け出しのころにワインスティーン氏のセクハラ被害に遭ったと明らかにした。

ジョリー氏は同紙にメールで、1990年代後半に映画「マイ・ハート・マイ・ラブ」公開の際にホテルで関係を迫られ拒否したと明かし、「若いころにハービー・ワインスティーンと不快な経験をしたため、決して一緒に仕事をしないようにしたし、彼と仕事をする人には忠告するようにしていた」、「どの分野、どの国でも、女性へのこのようなふるまいは容認できない」と語った。

パルトロウ氏は同紙に対して、ワインスティーン氏に1996年映画「エマ」の主役に選ばれた後、ホテルの部屋に呼ばれ、体を触られ、寝室でマッサージしてもらいたいと迫られたと明らかにした。当時22歳だったパルトロウ氏は同紙に、「私は子供で、契約していて、恐怖で固まってしまった」と説明した。

当時の恋人だったブラッド・ピット氏に打ち明けたところ、ピット氏がワインスティーン氏に映画館で面と向かって対決し、二度と同じことを繰り返さないよう警告したという。同紙によると、ピット氏の広報担当はこの話を認めたという。

パルトロー氏は、ワインスティーン氏の当時の会社ミラマックス製作の1998年映画「恋に落ちたシェイクスピア」で、アカデミー賞主演女優賞を獲得した。

「合意の上の関係」とワインスティーン氏

ニューヨーク・タイムズ記事とは別に、ニューヨーカー誌は、ワインスティーン氏の会社の計16人の元従業員と現従業員の話として、「ワインスティーンの映画に関するイベントや会社で、強引に性的行為を迫ったり、体に触れたりした件を目撃したり、そういうことがあったと承知していた」と伝えた。

同誌記事ではさらに、イタリア人の女優で監督のアーシア・アルジェント氏と、ルシア・ストラー(現ルシア・エバンズ)氏が、ワインスティーン氏に性行為を強要されたと話している。エバンズ氏は、ワインスティーン氏に関係を迫られた2004年当時、自分は映画業界入りを夢見る若手女優だったと話している。

匿名を希望した3人目の女性も同誌に、ワインスティーン氏が「自分に性的にのしかかってきた」と話した。

アルジェント氏は、これまで発言しなかったのは、そのようなことをすれば自分のキャリアは終わりだと恐れていたからだという。

「私の場合、これは20年前の話で、だからこういう話は、内容が古いものもあって、今まで表に出ていなかった」とアルジェント氏はニューヨーカーに話した。

ほかにも同誌記事では、女優ミラ・ソルビノ氏が、ワインスティーン氏に関係を強要されそうになったと話している。ソルビノ氏は1996年、当時ワインスティーン氏が率いたミラマックス社製作の「誘惑のアフロディーテ」でアカデミー助演女優賞を受賞した。

女優ロザンナ・アークエット氏も記事で、ワインスティーン氏の要求を拒否したと語り、その結果として女優としてのキャリアが妨げられたと感じていると話している。

ニューヨーカー記事について、ワインスティーン氏の広報担当サリー・ホフマイスター氏は声明で、合意のない性行為を否定した。

「合意のない性行為があったという主張について、ワインスティーン氏は全面的に否定している。ワインスティーン氏はさらに、自分の申し出を断った女性に報復的行為をとったことなどないと確認した」

「ワインスティーン氏はもちろん、匿名の告発に応えることはできないが、実名で自分を糾弾した女性たちについては、ワインスティーン氏はどの関係も合意の上だったと考えている。ワインスティーン氏はセラピーを受け始めた。自分の周囲の意見を聞き、より良い道を追求している」

強力な民主党支持者のワインスティーン氏は、ヒラリー・クリントン氏の選挙戦を大々的に支援し、バラク・オバマ前大統領夫妻とも交友があった。

クリントン氏は10日、広報担当のニック・メリル氏を通じて「ハービー・ワインスティーンについて明らかになった内容に、衝撃を受け、あぜんとしている」と声明を発表。「名乗りを挙げる女性たちが語るふるまいは、容認できない。このようなふるまいをやめさせるには、(発言した女性たちの)勇気や周りの人たちの支援が不可欠だ」とクリントン氏は述べた。

オバマ夫妻も声明で、「ハービー・ワインスティーンに関する最近の報道内容をおぞましく思う」とコメント。「女性をこのような形でおとしめ、辱める男性には、富や地位がなんだろうと、責任をとらせなくてはならない」と糾弾した上で、「名乗りを挙げた女性たちの勇気を称える」、「今後はこのような行動が減るように」社会文化を作っていかなくてはならないと述べた。

ワインスティーン夫人で英国人デザイナーのジョージーナ・チャップマン氏(41)は10日、米誌ピープルに、夫と別れるつもりだと話した。2人の間には子供が2人いる。

「許せない行動のためとてつもない苦しみを負ったすべての女性を思うと、胸が張り裂けそうだ」とチャップマン氏は同誌に話している。

(訳注――日本では「ワインスタイン」と表記されることが多いハービー・ワインスティーン氏の名前は、本人や複数のハリウッド関係者の発音に沿って表記しています)

(英語記事 Harvey Weinstein: Paltrow and Jolie say they were victims)